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2013.02.10

歯ぐきのアンチエイジング(若返り)!~歯肉退縮への対応、歯ぐきのクリーピングを促すブラッシングについて~

2月に入っても相変わらずの積雪で、今年は記録的な大雪に
なりそうですネ。折しも札幌は雪まつり、早くも明日11日(月)
が最終日です。
皆様いかがお過ごしですか、なえぼ駅前歯科の大村です。

本日は「歯ぐきのアンチエイジング!」ということで、歯肉退縮
(歯ぐきが下がること)の治療、特にブラッシングによる方法を中心に
お話しさせていただきます。

患者Nさんは「このままだと総入れ歯になりますよ」と会社の検診で
言われ当院にご紹介で来院されました。当時50才でしたが全体に
歯周病が進行していました。ブラッシングは硬めの歯ブラシを用い、
1回1~2分のブラッシング時間でした。

初診時、治療終了2年後

左は初診時、右は歯周病治療が終了し、メインテナンスに入って2年後です。
1日2~3回、1回のブラッシング時間は長い時で20~30分行って
いるとのこと。来院される前は、1~2分の短いブラッシング時間でしたが
硬めの歯ブラシを使用し、横磨きのストロークで歯磨き粉をつけて磨いて
いましたので、歯ぐきの中央は削れてしまい、歯周病の原因である
歯と歯の間のプラークはほとんど取れていませんでした。

通常歯周病治療を行うと、歯ぐきは腫れが引いてきて固く引き締まり、
結果として歯を支えている骨の高さに合わせて下がってしまうことが
多いのですが、Nさんの場合、非外科的に歯ぐきの中の処置を丁寧に
行ったことで、重度の歯周病でありながら歯肉退縮は最小限に抑える
ことができました。

むしろの部位には、歯ぐきのせり上がり(クリーピング、creeping)が見られます。

治療終了4年後

さらに2年後です(クリ―ニング前なので歯に着色がついています )。
の部位を含め、全体に更なるクリーピングが起きている
のがわかるかと思います(初診時の写真と比べてみて下さい)。

歯周病治療をしっかり行い適切なブラッシングを継続した結果、
年単位でクリーピングが起きています。

歯ぐきのクリーピングを促すブラッシングのポイントとしては、
毛先の細い、軟らかいブラシを使用し(あるいはワンタフトという
特殊なブラシを使用することもあります)、できるだけ手鏡を
見ながら歯面のプラークのみを除去するようなブラッシングを
継続することです。

その加減は難しく、年単位で経過観察していくことが必要ですので、
そのようなブラッシングを熱心に行ってくれる歯科医院にて指導を
受けることをお勧めします。

当院では主にブラッシングによる指導を行っていますが、
患者さんのニーズや病態によっては結合組織移植や再生療法
などの外科処置、矯正治療で対応することもあります。

患者Iさんは今から15年前、私が外科処置にて治療したケースです。
左は初診時、右は8カ月後治療終了時の状態です。
歯ぐきのラインが初診時に比べてきれいに揃っています
(冠は硬質レジン前装冠、奥歯は入れ歯にて対応)。

初診時、治療終了時

年を重ねても白い歯、健康な歯ぐきでいたいものですネ。


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