2015.04.26
歯の破折を主訴に来院されたHさんの話-破折歯接着保存治療とi-TFCファイバーコア-
今日は日中暖かく良い行楽日和でしたネ(*´∀`*)、
皆様いかがお過ごしでしょうか、なえぼ駅前歯科の大村です。
本日は10日後に控える5月5日の豊平川マラソン(ハーフ)に向けて、22kmを
3時間弱のペースでゆっくり走りました。
自宅からJR線路沿いを琴似→発寒→手稲まで行き右折し、新川通りまで行って
手稲高校を折り返し、そこから桑園の競馬場を超えたところで再び折り返してゴールと
なりました。事前にネットで距離測定を行い、概ねハーフの距離となるようコースを決めて
走りました。便利な世の中ですネ(*´∀`*)
6月7日(日)に私が所属するPDM札幌主催で、歯科医師向けに破折歯接着保存治療実習
セミナーを開催します。講師は会の顧問であり、スーパーボンドを用いた破折歯接着保存治療の
パイオニアである眞坂信夫先生(東京自由が丘開業)です。
その前日にPDM札幌の会員だけで、破折歯接着保存治療に関する会員発表を行うのですが、
その臨床編を任されており、明後日28日(火)夜の例会に向けて、今日はこれからプレゼンの
準備です(まあ、ある程度は出来ているのですが(*´∀`*))。
ちなみにセミナー当日は毎年参加している千歳LALマラソン(フル)と日程が重なってしまい、
残念ながら出席できません(眞坂先生申し訳ございません)。
ただ、会のメンバーから「夜の懇親会には出席できますよね」と打診されています(^^;。
ずってでも這ってでも出席せねば( ^ω^)・・・
本日は先週メインテナンスに来院された患者Hさんのお話をさせていただきます。
Hさんは2年前、当院HPをご覧になり、割れている上の前歯の治療相談で来院されました。
精査したところ上の前歯だけでなく、左下奥歯も割れていました。
前医での治療はしっかりされていましたが、将来的な歯根破折のリスクをできるだけ回避したい
と考え、失活歯(神経を取った歯)の土台部分は、金属ではなくi-TFCファイバーをご提案
しましたところ、治療を希望されたため割れた歯以外の治療も行いました。
治療経過の中で左上奥にも1歯、割れの入っている歯が見つかりました。
左上前歯は接着再植法、左下奥歯は割れのところで骨、歯根膜ともほとんどなかったため、
エムドゲイン、自家骨(+バイオオス)、吸収性膜(バイオメンド)を使った再生再植法(接着再植に
再生療法を応用)、そして左上奥歯は口腔内接着法とそれぞれ違った術式による破折歯接着
保存治療を行いました。

左上前歯の初診時レントゲン写真
両側の白いラインに沿って歯根破折
を認める


左下奥歯の初診時レントゲン写真と再植時の状態
残存歯根膜はほとんどありませんでした

左下奥、再生再植を行った現在の状態
左下奥はインプラントという選択肢もありましたが、「自分の歯が残せるのであれば、まずは自分の歯を
残せる治療をお願いしたい」というHさんのご希望がありましたので、再生再植という特殊な方法で
できるだけ破折線周囲の歯根膜と骨を再生させる治療を行いました。
治療終了した現在のレントゲン写真と口腔内写真です。
すべての歯の歯周ポケットは浅くなり、健康な歯周組織に回復しています。



上の前歯は歯が割れてから当院に来院されるまでに7ヶ月も要してしまったため、来院時、
割れのあった唇側の骨は感染してかなり吸収してしまっていました。
そのため接着保存治療を行い、歯ぐきが健康になった結果、裏打ちされている骨の高さに合わせて
退縮してしまったのですが、HさんはLOW LIPであり、見た目に気にならないということでしたので、
CTG(結合組織移植)による追加オペはせずセラミック作製となりました。
破折歯の接着保存治療は、「割れた歯は抜歯」というこれまでの歯科界の常識を覆し、ご自分の
歯を何とか残したいという患者様にとっては福音となる治療なのですが、まだまだ治療のできる
歯科医師は少ないというのが現状です。
私たちPDM札幌のメンバーは、一人でも多くの歯科医師に破折歯接着保存治療を習得していただき、
1本でも多くの歯が救われることを願い、前回は2月に、そして今回は再来月の6月に実習セミナーを
主催します。
「先生のおかげで長年の歯の不調から開放され、破折している歯も治していただき感謝しております」と
ご丁寧に年賀状をいただき、また現在だんな様も通院中です
これからも破折歯接着保存治療に磨きをかけて、他院では抜歯と言われた歯を1本でも多く救い、
長期に守る治療を行っていきたいと思っています。
破折歯を長期に維持していくために、今後のメインテナンス治療はとても大切です。
破折歯接着保存治療を熟知し、Hさんの1本1本の歯の状況を知り尽くしている歯科医師だからこそ、
適切な診査、診断、処置ができ、その結果として良好な経過が得られるのです。
Hさん、これからもしっかり医院全体でサポートさせていただきますので、末永くご来院ください(*´∀`*)
皆様いかがお過ごしでしょうか、なえぼ駅前歯科の大村です。
本日は10日後に控える5月5日の豊平川マラソン(ハーフ)に向けて、22kmを
3時間弱のペースでゆっくり走りました。
自宅からJR線路沿いを琴似→発寒→手稲まで行き右折し、新川通りまで行って
手稲高校を折り返し、そこから桑園の競馬場を超えたところで再び折り返してゴールと
なりました。事前にネットで距離測定を行い、概ねハーフの距離となるようコースを決めて
走りました。便利な世の中ですネ(*´∀`*)
6月7日(日)に私が所属するPDM札幌主催で、歯科医師向けに破折歯接着保存治療実習
セミナーを開催します。講師は会の顧問であり、スーパーボンドを用いた破折歯接着保存治療の
パイオニアである眞坂信夫先生(東京自由が丘開業)です。
その前日にPDM札幌の会員だけで、破折歯接着保存治療に関する会員発表を行うのですが、
その臨床編を任されており、明後日28日(火)夜の例会に向けて、今日はこれからプレゼンの
準備です(まあ、ある程度は出来ているのですが(*´∀`*))。
ちなみにセミナー当日は毎年参加している千歳LALマラソン(フル)と日程が重なってしまい、
残念ながら出席できません(眞坂先生申し訳ございません)。
ただ、会のメンバーから「夜の懇親会には出席できますよね」と打診されています(^^;。
ずってでも這ってでも出席せねば( ^ω^)・・・
本日は先週メインテナンスに来院された患者Hさんのお話をさせていただきます。
Hさんは2年前、当院HPをご覧になり、割れている上の前歯の治療相談で来院されました。
精査したところ上の前歯だけでなく、左下奥歯も割れていました。
前医での治療はしっかりされていましたが、将来的な歯根破折のリスクをできるだけ回避したい
と考え、失活歯(神経を取った歯)の土台部分は、金属ではなくi-TFCファイバーをご提案
しましたところ、治療を希望されたため割れた歯以外の治療も行いました。
治療経過の中で左上奥にも1歯、割れの入っている歯が見つかりました。
左上前歯は接着再植法、左下奥歯は割れのところで骨、歯根膜ともほとんどなかったため、
エムドゲイン、自家骨(+バイオオス)、吸収性膜(バイオメンド)を使った再生再植法(接着再植に
再生療法を応用)、そして左上奥歯は口腔内接着法とそれぞれ違った術式による破折歯接着
保存治療を行いました。

左上前歯の初診時レントゲン写真
両側の白いラインに沿って歯根破折
を認める


左下奥歯の初診時レントゲン写真と再植時の状態
残存歯根膜はほとんどありませんでした

左下奥、再生再植を行った現在の状態
左下奥はインプラントという選択肢もありましたが、「自分の歯が残せるのであれば、まずは自分の歯を
残せる治療をお願いしたい」というHさんのご希望がありましたので、再生再植という特殊な方法で
できるだけ破折線周囲の歯根膜と骨を再生させる治療を行いました。
治療終了した現在のレントゲン写真と口腔内写真です。
すべての歯の歯周ポケットは浅くなり、健康な歯周組織に回復しています。



上の前歯は歯が割れてから当院に来院されるまでに7ヶ月も要してしまったため、来院時、
割れのあった唇側の骨は感染してかなり吸収してしまっていました。
そのため接着保存治療を行い、歯ぐきが健康になった結果、裏打ちされている骨の高さに合わせて
退縮してしまったのですが、HさんはLOW LIPであり、見た目に気にならないということでしたので、
CTG(結合組織移植)による追加オペはせずセラミック作製となりました。
破折歯の接着保存治療は、「割れた歯は抜歯」というこれまでの歯科界の常識を覆し、ご自分の
歯を何とか残したいという患者様にとっては福音となる治療なのですが、まだまだ治療のできる
歯科医師は少ないというのが現状です。
私たちPDM札幌のメンバーは、一人でも多くの歯科医師に破折歯接着保存治療を習得していただき、
1本でも多くの歯が救われることを願い、前回は2月に、そして今回は再来月の6月に実習セミナーを
主催します。
「先生のおかげで長年の歯の不調から開放され、破折している歯も治していただき感謝しております」と
ご丁寧に年賀状をいただき、また現在だんな様も通院中です

これからも破折歯接着保存治療に磨きをかけて、他院では抜歯と言われた歯を1本でも多く救い、
長期に守る治療を行っていきたいと思っています。
破折歯を長期に維持していくために、今後のメインテナンス治療はとても大切です。
破折歯接着保存治療を熟知し、Hさんの1本1本の歯の状況を知り尽くしている歯科医師だからこそ、
適切な診査、診断、処置ができ、その結果として良好な経過が得られるのです。
Hさん、これからもしっかり医院全体でサポートさせていただきますので、末永くご来院ください(*´∀`*)
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