FC2ブログ
2013.07.15

「よみがえれ、歯! Part4」

 連日暑い日が続きますね。なえぼ駅前歯科の大村です。
先日は群馬県館林で早くも39.5度を記録し、どうやら
今年は例年にない猛暑となる予想も出ているようです。

13日(土)慈昂会の期末勉強会&懇親会が札幌グランドホテルにて
行われました。第一部の勉強会「医療安全管理研修会」を終えて
第二部の懇親会では、今回「なえぼ駅前歯科」がゲーム大会の司会
進行を担当ということで私が司会を務めました。

途中田中理事長の音頭による「旗上げゲーム」では1名の脱落者も
出ないという(勝敗がいつまでも決まらな~い )アクシデントが
ありましたが、大いに盛り上がった懇親会となりました
その後、第三部、第四部、第五部と続き、午前2時半頃にお開きとなりました。

「なえぼ駅前歯科」から早いもので4年、理事長の田中先生、慈昂会スタッフの
皆さんにいつも温かく接していただき、また当院スタッフには常日頃から世話に
なり、あらためて感謝の気持ちを思い出した一日でした。
8757043.gif

前置きが少々長くなりましたが、本日は「よみがえれ、歯!Part4」
ということでお話させていただきます。

(症例1)
最初の患者Kさんは7年ぶりの来院でした。
右上奥の手前の歯ぐきが腫れており、深い歯周ポケットを認めました。
レントゲンで確認したところ、歯周病の進行により上顎洞との間の骨は
完全に消失、上顎洞は曇って歯性上顎洞炎の兆候を認めました。

初診時

       初診時

まずは抗生剤を投与し上顎洞の炎症を抑えると共に、神経が死んで感染
してしまうと保存がますます困難になるとの判断から根管治療を開始、
その後に歯周病の再生療法を行いました。

再生療法、術中 

                再生療法、術中

歯周病により骨が吸収しており下底には骨の裏打ちがありませんでした(左図)。
上顎洞に留意しながら汚染歯根面をきれいに仕上げエムドゲインという再生材料を
塗布した後、骨吸収している部位の根の先端部にまずは自家骨(自分の骨、
この歯の奥の上顎結節というところから採取)を、ついでオスフェリオンという
人工骨(骨補填材)を填入しました(右図)。

現在再生療法から2年弱経過していますが、上顎洞の曇りも消失、洞底線
も明瞭になっており経過は良好です。Kさんからは「先生に救ってもらった
歯なのでこれから大切にします」との嬉しいお言葉。

現在

7年ぶりに来院されたKさんは、40代になり少しずつ歯周病の問題が
出てきていました。加えてこの歯はもともと上顎洞が非常に低位
(歯ぐきに近い位置にある!)であったため、今回のように歯周病が
進行してしまうと抜歯しなければならない(歯性上顎洞炎の原因歯は
一般には抜歯)事態になることから、今後は継続した歯周病のメインテ
ナンス治療が必要です。
Kさん、一緒に頑張りましょうね 

(症例2)
症例2(患者Mさん)は歯根破折が原因で症例1同様、上顎洞に炎症を
認めました。当院に初診来院される5~6年前に装着されたブリッジは
15年以上維持されていましたが、今年5月のメインテナンス時、
左上奥の歯に歯根破折と思われる深い歯周ポケットを認めました。

歯根破折している左上奥

冠をはずしたところ、根の先端から内側、外側の両方に割れがあり、
特に内側は歯ぐきのところまで割れが拡がっている状態でした。

抗生剤を投与しながらまずは上顎洞の炎症を抑え、次にファイバー
の土台を用いて根管治療と土台の接着を行い、その後に破折部分の
接着再植を行いました。

    術中、破折部接着修復後   

術中、破折部接着修復後

現在再植後1カ月以上経過し、仮歯にて経過観察中です。
Mさんの場合、左上奥の歯が割れレントゲン所見で歯性上顎洞炎を
起こしていました。普通は抜歯になってしまう歯ですが、破折歯接着
再植をうまく応用することで入れ歯にもインプラントにもなることなく、
Mさんの体の一部としてこの歯はこれからもしっかり貢献してくれると
思います 

現在「患者さんの歯を救う」治療としての破折歯接着保存治療は
日本の歯科医療において認知されてきており、母校の北海道大学が
基礎、臨床両面の研究実績を積み重ねています。

そして陳旧例(破折してからの経過が長く、ダメージの大きい例)に
おける再生療法が、今後は患者さんが望む治療法として応用されてくる
ものと私自身は考えています。






スポンサーサイト
2013.07.08

豊平川市民マラソンに参加して

 こんにちは、豊平川市民マラソン、初参加してきました。
なえぼ駅前歯科の大村です。

それにしても昨日は暑かったですね、天気良すぎです!
普段は日中走ることが少ないのに、昨日は朝10時スタートで
夕方4時過ぎまで走って(歩いて?)、しっかり日焼けしてしまいました。
今朝、スタッフのKさんに「先生、顔洗ってきた方が良いよ~」と
(洗っても日焼けは落ちないんですけど・・・)言われてしまいました

この豊平川マラソン、今年で8回目ということで今回1230名のランナーが
エントリーしました。ちなみに第1回は100名くらいの参加者から
始まったそうです(スタート地点で隣の方から教えてもらいました)。

女性が200名、男性が1000名、また道外からも200名程の
参加者がいて、もっとも遠くからは何と鹿児島から来られた方もいたようです。

私が参加した50才代は300名のエントリーがありました。
これがスタート前のスタート地点(南9条大橋右岸)の様子です。

スタート前のスタート地点

当日は苗穂の病院に車を置いて、スタート地点まではジョギングで準備運動、
9時過ぎに受付を済ませてランニングシャツにゼッケンをつけようと
したところ、ゼッケンに札幌歯科学院専門学校の文字が・・・。
何と札幌歯科学院専門学校が特別協賛していたのでした。
ちょっとびっくりしました 

スタート時点の10時に気温はすでに27度あり、「今日はきっと1日暑い
だろうな」とこれから先の長い、長~い道程を予感させるのでありました。

スタートからまずは藻岩まで行って折り返し、その後苗穂を越えて北13条大橋
の手前で折り返し、再度藻岩まで行って折り返して、今度は苗穂を越えて
北13条大橋も越えて、何と豊水大橋手前(白石区米里)まで行ってやっと
折り返し、スタート地点の南9条大橋でゴールという道のりでした 

私はと言えば、今回は何と15km過ぎから早くも歩いてしまい
(熱中症になりそうでした)、途中給水所で何度も頭から水を掛けてもらいながら
その後は歩いたり走ったりのマイペースで、35km過ぎからは折り返したら
ゴールまではそのまま走り切ろうと思って(歩いて)いると、「折り返し地点は
いったいどこ?」と思うほど、苗穂を越えても延々折り返さず結局豊水大橋
まで行ってしまったのでした。

ここは普段の練習コースなのですが、いつもは2時間程度、距離にして
15~20kmくらいですので、改めて42.195kmという長さを
感じました。

豊平大橋まで行っての折り返しでしたのでその後もしばらく歩き続け、39km
地点のいつも練習をスタートする苗穂の水穂大橋からの残り3kmを最後まで
走ってゴールしました。

脚力、スタミナはまだ少し残っていましたが、すべてアスファルトであった
ためか、足の裏は左右とも大きく皮が剥けて大変でした。
練習不足と体重過多のつけですね。反省します。

結局、6時間を越えてゴールし、これまでの最長時間を記録してしまいました。
ゴールの際には、「ゼッケンナンバー○○番の○○さん、ゴールまではもう少しです、
頑張って下さい」とアナウンスしてもらい、一人ひとりがちゃんとゴールのテープを
切れるように配慮してくれて、こういうところにこの大会の独自性というか
良さがあるなと感じました。

ゴール地点

またゴールと同時に完走証をいただきました。これも他の大会にはない試みですネ。
ちなみに300名中154位ということで、タイムから考えると途中リタイヤされた
ランナーが結構いたのではないかと思われました。

完走証

今回完走Tシャツというのはなかった(7時間が制限時間なので、まあ当然か)
のですが、記念品が豊平川市民マラソン大会のロゴが入ったトラベル枕と
ナップサックでした。どちらも使えそうですね、ありがとうございました。
たまにはTシャツやタオルではないものも良いと私的には思いました。

参加賞のトラベル枕
ナップサック

長い、長~い1日でしたが、マイペースで無理せずゆっくり完走できて
とても健康的な1日でした。
後はもう少しフルマラソンを走っていると言えるようなタイムなら
良いですネ。
今後の(いつまで今後じゃ~い!)課題です
2013.07.04

12年前に歯牙移植を行った、患者Wさんの歯のお話

 暖かい日が続く今日この頃です。
皆様いかがお過ごしでしょうか、なえぼ駅前歯科の大村です。

今週日曜日はいよいよ豊平川市民マラソン初参加です。
先日メンバーカード(ゼッケン)引換証が届きました。
裏面を読むと同大会はエコな大会を目指しており、マイコップ、
マイスポンジでの参加にご協力下さいとのこと。
制限時間も7時間で、何かのんびりした大会の雰囲気が想像されますネ

しかしながら夏のフルマラソン自体が初めてですし、
きっと豊平川河川敷のアスファルトの照り返しと日蔭の少ない
42.195kmだと思います。
10時スタートで制限時間を目一杯使うと、この炎天下の中
夕方5時まで走って(歩いて?)いることになります。
健康的ですネ(笑)。
無理せずゆっくり完走を目指したいと思います。

 ところで先日、初診から13年目になる患者Wさんがメインテナンス
来院されました。Wさんは初診時左上奥の歯ぐきが腫れていると
いうことでお見えになり、同部位にはブリッジが装着されていましたが、
歯が完全に割れて大きく骨吸収していました。

初診時左上奥

   初診時左上奥

当時の私の臨床レベルでは保存は困難でした。
しかしながらWさんは義歯を避けたいとの希望がありましたので、
右下奥の歯を同部位に移植する治療をご提案しました。

感染が大きかったため抜歯と同時に移植処置はせず、1カ月ほど待って
歯牙移植を行いました。

歯牙移植直後

   歯牙移植直後

歯牙移植とインプラントの大きな違いは、自己か非自己かということに
尽きると思います。また移植予定部位に骨が不足している場合にも、
移植歯牙に付着している歯根膜(歯根の周りに膜状に付着している組織)
が骨の造成を促します。また歯根膜に備わっている噛み応えを感じ、
歯に伝わる咬合力を調整するという感覚も、インプラントにはない重要な
機能です。

現在歯牙移植から12年が過ぎました。

12年後の現在

  移植12年後の現在

インプラントも移植歯も天然歯の正常な歯周組織に比べるとプラークに対して
弱いため、処置後のメインテナンスの継続が非常に重要です。
Wさんはきちっとメインテナンスに来院され、特に上顎洞との間の歯槽骨が
少ない部位でのブラッシングは、いつも私と確認しています。

歯を大切に

「よく噛めるので硬いものはここで噛んでいます」と私としてはドキッと
してしまうのですが、13年前に一生懸命治療をした歯が患者さんの
日常生活、食生活にしっかり貢献してくれている。

この歯がもうすぐ70才になられるWさんのお口の中で、これからも
できるだけ長く貢献してくれることを願いつつ、
「またこの歯に会いたいな!」と1本の歯を愛おしく感じる私でした

パンジー