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2013.04.22

重度歯周病だった患者Mさんとの10年

 ゴールデンウィークを間近に控え、まだまだ肌寒い日が続く
今日この頃です。
皆様いかがお過ごしでしょうか、なえぼ駅前歯科の大村です。

一昨日、昨日と日本臨床歯周病学会があり、休む間もなく今日から
診療です。本日は先日メインテナンスにて来院された患者Mさんの
話をさせていただきます。

Mさんがはじめて当院にお見えになられたのは、平成15年の4月、
ちょうど10年前になります。当院で歯周治療を終え、メインテナンス
をされていた奥様のご紹介で来院されました。

平成5年に全顎治療を行い、不定期ではあるものの検診を10年間
行っていたかかりつけの歯科医院で、右上ブリッジを1ヵ月前に装着
しました。その際、「今度ここにトラブルがあったら、この歯は抜歯に
なります」と言われたそうです。
その右上奥が一昨日からしみて全く噛めなくなったとのことでした。

検診を継続していたので、自分の歯の健康は維持されているものと
思っていたのにそうではなかった。
10年間検診をしていたのは、単に歯石を取ったり、歯をクリー二ング
していただけだったのかと初めて悟ったそうです。

妻は洗面所で30分近くブラッシングをしているが、自分はついつい
面倒でササッとしか磨いていない、また晩酌した後はそのまま寝てしまう
ことが多いともおっしゃられていました。
これが初診時の奥歯の状態です。

初診時

ほとんどすべての歯が重症で、このままだと奥歯10本くらいががつぎつぎと
なくなっていきそうな状態でした。
2年後、治療終了時の同部位です。

治療終了時

すべての歯を保存することができ(部分的な抜根あり)、さらに根の周りの
骨が平らに回復しています。
Mさんの場合は、歯の自然移動をうまく利用し、外科処置を行うことなく
治療終了することができました。
また左下の一番奥の歯は、歯ぐきの処置中に(支えの骨がなく)抜けて
きたため、エムドゲインを使った再生再植を行いました。
初診から10年後、平成25年現在の状態です。

初診から10年後

         初診から10年、現在の状態

一か所の再治療も歯周病の進行もなく、健康な口腔内を維持しています。
Mさんは治療終了時から、ブラッシング上手でピカピカの歯肉であったか
と言うとそうでもなく(笑)、ずっとブラッシングには波があり、いつか進行
してしまうのではないかと正直ヒヤヒヤしていました。

今こうやって振り返ると、歯周治療に精通した歯科医師のもと(自分で言う
のは変ですが  )、年に3~4回の適切なメインテナンス治療を
継続されたことが今の結果につながっていると思います。

波があったブラッシングも長年トラブルなく経過しメインテナンスを継続された
ことで、ご自身の口腔健康に対するモチベーションも上がり、現在は多少の
プラークではびくともしない、磨きこまれた硬い歯肉へと変化しています 

初診時、現在の口腔内写真

現在72才ですのでこのまま良好な状態を維持していただき、8年後
(治療終了16年後)ご自身の歯でしっかりと何でもおいしく食べる
ことのできる健康な80才を迎えていただきたいと願っています 

夏場は農作業をされたり、バイクでツーリングをしたり、また冬の寒い時期には
沖縄に行って楽しんでこられたりと、ご自身のライフワークを楽しんでおられる
ご様子を見ると、一歯科医師としてMさんの幸せに多少なりとも貢献できている
かなと嬉しく思っています。

私が一番大変だった時に何度も病院にきて、私を励まして下さったMさん。
本当に感謝しております。
これからも健康で末長くお付き合い下さい。



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