--.--.--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2011.08.31

歯の寿命を左右する『噛む力』について

 9月を迎え朝晩は涼しさを感じる今日この頃です。
皆様いかがお過ごしでしょうか、なえぼ駅前歯科の大村です。

 今日は歯の寿命を左右する『噛む力』について、お話しさせていただきます。
歯を喪失する原因として「歯周病」「むし歯」は皆さんよくご存じだと思いますが、実は本日のタイトル
である『噛む力』は歯を喪失する大きな原因であります。
「冠がはずれてむし歯になった」「歯が割れた、ひびが入った」「歯が痛くて強く噛めない」などは、
当たり前ですが噛むという行為がなければ起こらない現象です。
歯周病やむし歯はプラーク(歯垢)が直接の原因ではありますが、噛む力が強いと歯周病の進行を
早めたり、冠がはずれた、詰め物が取れたなど、むし歯の間接的な原因にもなります。
また歯の破折(割れ、ひび)はまさに噛む力が直接関係しています。

 噛むという行為には、大きくは食事時の咀嚼ブラキシズム(歯ぎしり、くいしばり)があります。
特にブラキシズムは大きな力がかかる無意識の行為であるため、歯科医を悩ませます。
在原業平の句をもじって「世の中にブラキシズムのなかりせば、歯科医の心はのどけからまし」と
歌った先生もおられるくらいです。
噛む力の弱い人はお口の中のトラブルが少なく、また噛む力の強い人はトラブルが多いのは歯科界では
周知の事実です。しかしながら歯科医も手をこまねいて白旗を挙げるわけにはいきません。
当院では主に以下の治療にて対処しています。

① 噛む力(そのものを)をコントロールする  
  噛む力をコントロールする前に、噛む力の弱い人なのか、強い人なのか、強いのであれば問題に
  なっている力はブラキシズムなのか(夜間?日中?)、咀嚼なのか、あるいはそれらの複合なのか
  をまず仮診断し、検証していきます。またブラキシズムは無意識の力であるため自覚なく行っている
  場合も多く、まずブラキシズムを意識してもらう自己観察から行うこともあります。その後に力を
  コントロールする治療を行っていきます。
② 噛む力を受け止める側を強化する、保護する
(1)左右どちらかに歯がないなどの理由で、偏咀嚼(咀嚼部位に偏り)がある場合は、
   できるだけ両側でしっかり噛めるような治療を行います。
(2)ナイトガードという装置を夜間装着することで、歯にかかる負担を軽減、分散する治療も非常に
   有効です(図1)。
(3)歯の本数が減ってきたり、歯周病で支えが少なくなってしまった場合には、1本の歯にかかる
   負担は相対的に大きくなります。その場合、インプラント(人工歯根)により残っている歯に
   かかる負担を減らしてあげる治療は非常に有効だと思います。また入れ歯やブリッジの設計、
   噛み合わせを工夫したり、弱い歯同志をつなぐ治療も適切に行えば有効です
   (図2)。

図2
        (図1)左写真から1カ月後(右写真)
    夜間の歯ぎしりのためナイトガードが削れて破損しています。
    この力が直接歯周病で弱っている歯に加わったら・・・、大変です!

図2
(図2)夜間の歯ぎしりが強く重度の歯周病に罹った歯でしたが、適切なプラークコントロールと
    力のコントロールにより、12年間維持されています。

歯や冠、ブリッジなどの修復物は、
1. 常に噛む力がかかっている
2.いつも唾液で湿った状態の中にある
3. 熱いもの、冷たいもの、いろいろな食材にさらされているなど、
熱帯雨林のジャングルの中に家が建っているような、非常に過酷な条件下にあります。
難しいお口(歯)の状態であればある程、適切な治療、適切なプラークコントロール、定期検診に加え、
噛む力のコントロールも適切に行っていかないと、長期に再治療なく歯を失わないようにすることは
難しいのです。
噛む力のコントロールは歯科医のまさに腕の見せ所です。  








スポンサーサイト
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。